FTPソフトでWordPressを手動バックアップ、復元

プラグインに頼らず、FTPソフトを使い手動でサーバ上のファイルをバックアップ・復元する方法。日常的なバックアップは特に不要。

WordPressのバックアップ

wpXクラウドを契約して、WordPressのブログを始めた。

Webサイトを短時間で復旧できるように、バックアップと復旧の方法について考えた。ドメインやサーバーを引っ越しをしないケースでは、以下のデータがあればサイトを復旧できる。

バックアップが必要なデータ
No.ファイルまたはフォルダ内容バックアップおよび復旧方法備考
1xxx.sqlSQLデータベースwpXクラウドの管理パネルを使用。毎日自動バックアップされている。
2/wp-content/uploads画像ファイルFTPソフトを使用。コピーをPCに残しておく。
3/wp-content/themesテーマ
4/wp-content/pluginsプラグイン
5/googlexxx.htmlサイトの所有権
6/.htaccess転送設定

SQLデータベースは、wpXクラウド側で毎日自動バックアップされている。原稿の文章やサイトの設定情報がSQLデータベースに含まれる。一方、画像ファイルはSQLデータベースに含まれないが、PCで記事を書いていれば手元に画像ファイルは残っているはずである。よって、PCのバックアップが出来ていれば、ユーザーが日常的にサーバのデータをバックアップする必要はない

WordPressのメジャーアップデートやテーマの更新など大きな変更作業をするときは、変更前の最新の状態をバックアップしておきたい。このようなときは、FTPソフトを使って手動でバックアップし、万一障害が生じた際に復元するのがわかりやすい

サイトの所有権と転送設定は必須ではない。

wpXクラウドの自動バックアップ機能

wpXクラウドでは、過去14日間分のSQLデータベースが、1日1回、自動的にバックアップされている。

管理パネル>自動バックアップ状況、と進むとバックアップ状況を確認できる。データベースのダウンロード(バックアップ)、復元ともにクリックするだけなので非常に便利だ。

データベースの自動バックアップ機能

手動バックアップのための事前準備

wpXクラウドを使用している場合の手動バックアップ方法について記す。

WordPressは、Webサーバ上の各自のルート(/)にインストールされている。FTPソフトでこのルートにアクセスするには、wpXクラウドの管理パネルでアクセス権限を変更する必要がある。

wpXクラウドでのFTP設定

wpXクラウドの管理パネルから、WordPress設定>FTP設定、と進む。設定ボタンを押してステータスをONにする。FTPのアカウント名、ホスト名、設定したパスワードをメモする。

wpXクラウドにおけるFTPアカウント設定

FTPソフトでサーバーにログイン

ここでは、WinSCPというフリーソフトを使用する。操作は直観的で、検索条件に合致したファイルをまとめて削除できるなど使い勝手が良い。

ログイン画面で、転送プロトコルにFTPを選択し、アカウント名・ホスト名・パスワードを入力。保存を押しデフォルトの「ユーザ名@ホスト名」で接続情報を保存しておくと次回以降便利だ。ログインを押すとWebサーバにログインできる。

WinSCPを用いてサーバーにログイン

手動でのバックアップ方法

SQLデータベースとそれ以外とでバックアップ方法が異なる。

SQLデータベースのバックアップ

wpXクラウドの管理パネルを開き、WordPressの設定>データベースのバックアップ>エクスポート(バックアップ)、と進む。現時点の最新のSQLデータベースをエクスポートしてPCに保存する。

SQLデータベースのエクスポート

SQLデータベース以外のバックアップ

FTPソフトでウェブサイトのルート(/)にアクセスして、バックアップが必要なデータの表の2番目から6番目のデータをサーバ上の階層構造を保ったままPC側にコピーする。前回のバックアップから更新していないデータに関しては、上書きコピーをしても良いし、コピーしなくても良い。

WinSCPでサーバーのファイルをコピー

手動での復元方法

障害が発生した場合を想定して、サイトを復元する作業を説明する。今回は以下の手順で、サイトを復元できることを確認した。

  1. WordPressの再インストール(Webサーバの初期化)
  2. データベース以外の復元
  3. データベースの復元

WordPressの再インストール

wpXクラウドの管理パネルを開き、WordPressの管理パネル>WordPress設定>WordPressの初期化、と進み設定を押す。下の画面でデータベースの初期化を選んで実行する。初期化されたWordPressのパスワードが表示されるのでクリップボードにコピーしておくと便利だ。パスワードは後ほど、WordPressのダッシュボード>ユーザー、から変更可能。

WordPressの初期化(再インストール)

SQLデータベース以外の復元

FTPソフトを使って、バックアップしておいたPC側のファイルを、元の階層を保ったままサーバー側にコピー(アップロード)する。

SQLデータベースの復元

wpXクラウドの管理パネルを開き、WordPressの設定>データベースのバックアップ、と進む。バックアップを押す。下の画面で保存しておいたSQLデータベースを指定してインポート実行を押せば復元作業は完了。

もし、トップページ以外が正しく表示されないときは、パーマリンクの設定が意図した通りの設定になっているかを確認する。パーマリンク設定は、WordPressのダッシュボード>設定、の中にある。

SQLデータベースのインポート